まず押さえておきたい4つのこと
戸建てやマンション、土地などの不動産を売却する際には、不動産会社に依頼することが一般的です。しかし、不動産会社といっても多数あるため、どこを選べばいいかわからない方もいるでしょう。また、売却の前にそろえなければならない書類やかかる費用・税金などもあり、事前に把握していないと慌ててしまう恐れがあります。
ここでは、石川県金沢市の不動産会社「ひととき」が、不動産売却の前に必要な基礎知識を解説します。あらかじめ知っておくことで、スムーズな取り引きに繋がります。
不動産会社の選び方
~3つのポイント
不動産売却を納得できる形で成功させるためには、「不動産会社選び」が重要なポイントになります。不動産会社には、大手チェーンから地域密着の不動産会社までさまざまあり、知名度も得意分野も異なります。複数の企業がある中で比較検討するにも、選択基準がわからなければ納得できる不動産会社を選べないでしょう。
不動産会社を選ぶ際には、自身の要望に耳を傾けてくれる不動産会社なのかを見極めることが重要です。その他にも、ぜひ比較検討していただきたいポイントがあります。
POINT1 不動産の売却・買取を得意としているか?
不動産会社は大きく「賃貸が得意な会社」と「売却・買取が得意な会社」の2つに分かれます。また、扱う物件には、土地や畑、戸建、マンション、事業用などがあり、不動産会社によって得意分野も異なります。そのため、まずはその不動産会社が売却・買取を得意としているかを確認しましょう。また、自身が売却しようとしている種類の物件やエリアの取り扱い実績が豊富かどうかを調べることも大切です。
POINT2 地域の価値を熟知しており、
査定額の根拠を丁寧に説明してくれるか?
不動産会社を選ぶ上で「地域の物件の相場を熟知しているか」「査定額を出したときに、金額の根拠を説明してくれるか」も重要なポイントです。
相場よりずっと高額な査定を提示してきた不動産会社は一見魅力的に見えるものですが、その実、物件が売れ残る危険性も高くなります。高額査定で誘い込まれ、結局その値段では売れず、最終的に時間をロスしつつ相場より低い金額に値下げして売る結果になった……というケースもあるのです。実際に当社にご相談いただいたお客様の中でも「他社に依頼してから6カ月以上経過したけれど一向に売れず、最初の査定金額から2割の金額でしか売れないと言われた」といった声もお聞きします。不動産の価格は、適正価格がベストだといえるでしょう。
「ひととき」は、地域の相場を熟知した「適正価格の査定に強い」不動産会社です。物件の売却を考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
POINT3 専門の資格を保有し、
士業とのネットワークを持っているか?
不動産売却は、売る人の人生設計にも関わるほどの決断になり得ます。そのため、将来の資金計画に強い「ファイナンシャルプランナー技能士」や、不動産に関する適切な情報提供が可能な「宅地建物取引士」などの資格を保有したスタッフが在籍する不動産会社は有力です。また、実務経験が豊富かどうかも、不動産会社を選ぶ重要なポイントとなります。
相続や離婚の場合には法的な手続きが発生し、司法書士や行政書士が関わってきます。お客様・不動産会社・士業の3者間でやり取りすることもあるので、士業との連携に強い不動産会社を選べば、売却や法的な手続きをスムーズに進められるでしょう。
Pick UP!
会社の規模は関係ない?
不動産業界のネットワーク「レインズ」とは
レインズ(REINS)とは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営している「不動産物件情報交換システム」のことです。不動産取引におけるインフラ(基盤)となるもので、不動産業界全体が連携し、不動産物件の情報を共有することができます。不動産会社はその会社の規模に関係なく利用できるので、会社の大小に関わらず、得られる情報は変わりません。
「大きなチェーン店だから、たくさんの不動産情報があるだろう」と思ってしまいそうですが、レインズはどの不動産会社からでもアクセスできるため、会社規模よりも提案力や対応スキル、信頼できるかどうかという点に着目するのがおすすめです。
不動産売却に関わる
書類・諸費用・税金
不動産売却をする場合には、書類や諸費用、税金がかかります。また必要な書類は、どんな物件を売却するかによって異なります。かかる費用や税金が把握できていない場合、スムーズに売却できない恐れもあるでしょう。ここでは、不動産売却に関わる書類や費用、税金の詳細を解説します。
なお必要な書類がわからない・用意が難しい場合には、お気軽に当社へご相談ください。
必要な書類について
土地・一戸建て・マンションを売却する場合、共通している書類と、それぞれに異なる書類とがあります。まずは共通する書類から確認していきましょう。
土地・一戸建て・マンション共通
不動産の売却で共通して必要な書類には、以下の8つが挙げられます。
身分証明書 | 運転免許証やパスポートなど、本人確認できるもの |
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印鑑証明書 | 決済日から3カ月以内に取得したもの |
住民票 | 現住所と登記簿上の住所が異なる場合 |
認印 | 売買契約書等に押印する為 |
実印 | 所有権移転登記手続きの書類に押印する為 |
通帳 | 契約時に受け取った代金の送金先口座 |
権利証または登記識別情報 | 所有者が登記名義人であることを証明する為 |
固定資産税納税通知書 | 固定資産税の金額を確認し、未経過分を清算する為 |
ローン残高証明書または ローン返済予定表 |
ローン返済中の場合 |
土地・一戸建ての場合
土地・一戸建てで必要な書類には以下の3つが挙げられます。
測量図面や境界確認書 | 土地の面積や境界線など、売却範囲の特定の為 |
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建築確認済証および検査済証 | 売却する建物が建築基準法に適合しているかを確認する為 |
建築設計図書・工事記録図面 (平面図) |
建物がどのように設計されたのかを確認する為 |
マンションの場合
マンションの場合の必要書類には、以下の2つが挙げられます。
管理規約および使用細則 | 買い主に渡すために必要な書類です |
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分譲時のパンフレット | 築年数や設備の詳細などを確認する為に必要です |
かかる費用について
不動産売却にかかる費用には、以下のようなものがあります。売却方法によってかかる費用が異なるため、「ひととき」では査定時に見積もりをご提示しています。
仲介手数料 | 売買を仲介する不動産会社へ支払う手数料 ※買取の場合には発生しません。 |
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抵当権登記の抹消費用 | 司法書士に依頼する費用 |
土地の測量費 | 土地家屋調査士に依頼する費用 |
建物の解体費 | 建物を解体するのにかかる費用 |
ハウスクリーニング費 | 戸建の販売前にきれいに見てもらう費用 |
かかる税金について
不動産売却でかかる税金には、以下の3つが挙げられます。
印紙税 | 契約書や領収書など、書類を作成する際にかかる税金です。不動産売却の場合、売買契約書に印紙税がかかります。 |
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譲渡所得税 | 譲渡による所得が発生するときにかかる税金です。 |
住民税 | 自治体に納める税金です。 |
Pick UP!
売却して利益が出たら「確定申告」が必要です
不動産を売却した際に利益が出た場合は、確定申告をしなければなりません。申告時期は、不動産の所有権を移転した年の翌年の2月16日から3月15日までです。
税額の計算を自分で行って間違えた場合は、払い過ぎや不足が生じる恐れがあります。計算に自信がない方や忙しくて対応が難しい場合は、ぜひ当社にご相談ください。税理士をご紹介します。
査定評価のポイント
不動産売却をする場合は、はじめに「不動産査定」を行う必要があります。不動産査定とは、不動産を売却できそうな価格を不動産会社が査定することです。査定してもらえば、不動産がどのくらいの価格で売れるのかを把握できるでしょう。
不動産の査定額は物件の状態によって異なり、査定の段階で高い評価を得られれば、高値で売却できる可能性が高まります。
査定で評価されるポイントは、主に以下の7つです。
※表は左右にスクロールして確認することができます
査定項目 | 評価ポイント |
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日当たり | 南向きで日当たりがいい物件は高く評価される傾向にあります。 |
土地の形 | 間口が広い土地が高く評価されます。変形地だと建物を建築する際に制限が生じるため、評価が下がります。 |
土地の方位 | 角地や土地の南面、対面に道路がある場合は、高評価の傾向にあります。 |
間口・道路の幅 | 敷地に面する道路との間口は9m以上、道路の幅員は6m以上あると高評価につながります。 |
周辺環境 | 小学校や病院、商業施設、公共交通機関に近いほど査定額は上がります。 |
社会的な状況 | 市場の動きや増税のような社会的な要因が、不動産の査定額に影響を与えます。 |
物件の状態 | 更地で売却する場合は、不用品を残さないほうが高評価につながります。建物がある場合は、建物の構造、駐車場の有無など、物件の状態が査定に影響します。 |
「ひととき」では、過去の販売事例を参考に、正確な査定金額のご提示が可能です。お客様の物件の状態によって、不用品処分から解体のご案内まで幅広くご提案できるため、「他社に相談してみたら、売却できないと言われた」「査定金額を下げるしかないと言われてしまった」とお悩みの方もお気軽にご相談ください。
Pick UP!
「売却後に大きな瑕疵が見つかったら?」
契約不適合責任について
2020年4月の改正民法により、「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」に変更になりました。契約不適合責任とは、引き渡された目的物の種類・品質・数量が契約の内容に適合しない場合に、売主が負担する責任のことです。
例えば、土地の地目が異なっていれば種類が不適合である・建物の耐震強度が不足していれば品質の不適合であるといえます。売主が気づかなかった家屋の損傷について、責任を問われることもあるでしょう。
不動産の品質については主観的な部分もあるため、売主と買主の認識の差によりトラブルに発展してしまう恐れがあります。契約不適合責任に問われないためにも、売却前に不動産に瑕疵がないかを調べておくとよいでしょう。瑕疵の判断には、建築士による「建物状況調査」を行い、的確な診断がおすすめです。不安な方は、ぜひ当社にご相談ください。